御蔵島ハイキング2017/03/15 20:51

御蔵島の稜線を歩く
 御蔵島の周囲は断崖絶壁で、普通に海に出ることができるのは港のある1箇所だけだ。港から登る坂道の途中に家や、学校、商店、警察署、郵便局、ヘリポートなどがある。人口は300人あまり。平坦な道は全くなく、自転車は危険なため禁止になっている。恐らく車椅子もここでは役立たないだろう。見かけるのは坂道をゆっくり歩く人と、高いガソリンを使って走る品川ナンバーの車だけだった。
 島はスダジイやツゲなど常緑広葉樹に覆われている。スダジイは大きくなり、島のあちこちで大木が見られる。ツゲは材質が硬く、櫛などに加工されて利用されているらしい。今でも大事にされているとの事。島でハイキングコースを歩くにはガイドの同行が必要だ。一人一万円のガイド料を支払い、縦走コースを美人のガイドさんに案内してもらうことにした。
 登山口から樹林帯をしばらく登ると木の高さが低くなって見晴らしが良くなった。隣りの三宅島や大島、雲と見まがうように白い富士山もうっすらと見えた。あたりはツゲやイヌツゲの潅木帯で、海からの風が強く吹いていた。最初のピーク長滝山は標高840mあまりで、最高点の雄山851mとほとんど変わらない。長滝山から雄山までの展望の良い稜線が、この山行のハイライトだった。展望を楽しみながらの稜線歩きを楽しんだ。途中の一ノ森付近では夜の冷え込みでツララができていた。
 縦走の後は、ボロ沢コースを案内してもらった。ツゲの木の根元にはオオミズナギドリの巣がたくさん有った。夜だけ戻ってくるオオミズナギドリの姿に思いをはせながら、この日のハイキングを終えた。