鯨のいた母島2017/04/14 20:45

鮫ヶ崎で見た鯨のブロー
 東京竹芝桟橋から「おがさわら丸」に24時間乗って父島に着いた。目的の母島へは、あと2時間、小型の「ははじま丸」に乗る必要が有った。「ははじま丸」の甲板で父島の沿岸を見ているうちに船から100m位の所にザトウクジラのブロー(潮吹き)を見た。数回ブローを見せたあと尻尾を見せて潜って行った。小笠原の2月~4月はホエールウォッチングの季節との事だったが、予想以上に早い鯨と対面だった。
 母島には14時に着いた。宿に荷物を置き、港近くの鮫ヶ崎に行ってみた。ここでも200m位沖合にザトウクジラのブローを見た。何度かブローをした後、尻尾を見せて潜り、5分くらいたつと再びブローを見せる事を繰り返していた。少しずつ位置を変えて行くブローを見ていると、ちっとも飽きが来なかった。
 二日目に母島の最高峰、乳房山に登った後、三日目は母島の最南端、南崎に行く事にした。途中の御幸之浜園地では岸から200-300mの沖にザトウクジラのブリーチ(水面から半身以上飛び上がり体をひねりながら水面に落ちる動作)を見た。もう一度見たいと思って15分以上粘ったが最初の1回を見ることができただけだった。更に進んだワイビーチでは沖合200-300mを回遊するザトウクジラのブローを見た。ホエールウォッチングの船が1隻いた。鯨と船の移動を眺めていると、いつまでたっても飽きる事はなく、結局、1時間以上休んでしまった。
 四日目は帰る日だった。12時発の「ははじま丸」に乗り込んだ。父島沿岸に着くと、船から300m位離れたところでザトウクジラ親子がブリーチをしていた。子供は全身を水面に出し、ちょっと見たところではイルカのジャンプのようだった。子供のジャンプに引き続いて親がブリーチをした。体をひねりながらの着水は、長い胸びれのせいで、遠目にはちょうど「入」の字形に見えた。5-6回惜しげも無く親子でブリーチを披露してくれた。最後まで鯨の姿に感動した小笠原だった。