鹿島槍のテント場2017/08/14 13:16

冷池山荘のテント場
 鹿島槍登山の二日目、種池山荘のテントを撤収し、爺ヶ岳を越えて冷池山荘に着いた。山荘で受付時にもらったテント番号札には1番と記載されていた。テント場は爺ヶ岳や立山連峰の眺めの良い場所に有った。5張りテントが残っているのは鹿島槍を往復している人たちらしかった。風の少なそうな一番端にテントを張っていると、途中で出会った種池山荘から鹿島槍へ往復する60歳位の男性が通りかかった。「ここはロケーション良いですね~」と言いながら山頂へ向かっていった。テントを張り終わり、余分な荷物をテントの中に置いて、私も鹿島槍に向かった。
 霧の山頂を往復し、テント場に戻って来ると、様相は一変していた。たくさんのテントが所狭しと張られていた。数人がテントを張る場所を探してうろうろしていた。「さすが今日は山の日だ」と思った。これほど混むとは思わなかったので、私のテントの脇には30cmほどの平地が残っていた。
 しばらく呆然としていると、27-28歳の美人登山者が重そうなックを背負って連れの30歳くらいの男性と近くにやってきた。困惑した表情でテントを張る場所を探しているので「ここに張るなら少し寄せますよ」と声をかけてあげた。テントを30cm程端に寄せると、少し斜めながらもテントを張るスペースができた。私と同じアライの2人用テントで色が違うだけだった。私のテントの1番札を見た女性は「何時に着いたんですか。私たちのは55番ですよ」と言っていた。男性もテントを持ってきたとの事で「できれば2張り張りたかったけれど今日は無理ですね」と言っていた。今回は4人で来たけれど二人は疲れたので小屋に泊まっているらしかった。
 翌朝、テントをたたみ終わり出発準備をしていると、隣りのテントに小屋に泊まっていた27-30歳の男女二人が余分な荷物を置きにやって来た。「元気になりましたか」と声をかけると、すっかり元気になった様子だった。男性は私の25リットルのザックを見て「ずいぶんコンパクトですね。テントが入っているんですよね。何リットルなんですか」とびっくりした。そして相方の女性の荷物の量にあきれて「この荷物だけであのザックならいっぱいになるよな」と言いながらテントの中に運び入れていた。4人組は朝日を受けながら鹿島槍に元気に向かって行った。