お花畑に囲まれたPrehodavcih小屋2018/08/03 17:44

Prehodavcih小屋の冬期小屋
 トリグラウ(Triglav)に近いKredarici小屋からの下りは、あちこちに雪渓が残っていた。ワイヤーの岩場も所々にあった。途中のDolicu小屋では管理人が雪渓の雪をバケツに入れて溶かしてトイレ用の水を作っていた。谷間の道には、黄色いポピーのような花や紫のイブキジャコウソウのような花が咲いていた。白い岩の間にはマーモットがいた。
 宿泊予定のPrehodavcih小屋は、お花畑に囲まれた別天地のような所だった。小屋前の草地に寝そべっている人は、あたかも花の中に埋もれているかのようだった。100mほど下には氷河湖が見えていた。事前に電話がうまくつながらなかったので宿泊の予約はできていなかった。受付の20代の女性には、「キャンセル待ちになるので18時まで待ってほしい」と言われた。外のベンチで花を見ながら休んでいるうちに「キャンセルが出た」との知らせがあり、18時前に離れの冬期小屋(Winter Room)のベッドが確保できた。冬期小屋は1階が倉庫で2階が宿泊部屋になっていた。2階の方が広いので遠目にはマッシュルームのような形だった。トイレは母屋から30mほど下の離れた場所に有り、母屋の人も使っていた。夕食は母屋の食堂だった。ドイツ人家族の隣りになった。我々を一昨日の小屋で見たとの事だったが、思い出せなかった。「Trigravに登ったか」と聞かれたので、「Yes」と答えると、「おお」と感激してくれた。どうやら彼らは子供達と一緒なので登ることができなかったらしかった。
 夕食後、トイレから冬期小屋に戻ろうとしていると、目の前にアイベックス(大きな角を生やした鹿)が現れた。びっくりした。後ろを振り向くと小屋の人たちもこちらを見て写真を撮っていた。「このままだと彼らの写真には私とアイベックスが映ってしまうな」と思ううちに、アイベックスはゆっくりと湖の方に下りて行った。
 翌日も良い天気だった。次々現れる氷河湖を眺めながら下った。途中のTriglavskih jezerih小屋ではマッシュルームスープをおいしくいただいた。ちょうどヘリコプターの荷揚げが始まったところで、居合わせた登山者は珍しそうに写真を撮っていた。荷揚げは繰り返されたので、4回目になる頃には誰も見向きもしなくなった。この小屋は水が無料だった。水筒に水を満たしてからボーヒン湖に向け谷を下って行った。

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