静かな蝙蝠岳山行2018/08/09 18:00

塩見岳
 二軒小屋からの登りはシラビソやダケカンバの樹林帯だった。初日は徳右衛門岳山頂直下にテントを張った。水場を往復して水を補充した後、テントのそばにマットを敷いて屋外で夕食を作って食べた。食事が終わり、日没前にテントに入ると雨が降り出した。雷も鳴った。近くに来ているようで、稲光と雷鳴がすさまじかった。横になってじっと耐えた。9時頃になって、ようやく雷は鳴り止んだ。
 翌朝、雨はやんでいた。登るに従って霧になり、少し霧雨も降った。森林限界を出た時には視界は100m程だった。消えそうな赤ペンキ印を見つけながら登った。霧のせいか蝙蝠岳山頂直下には雷鳥の親子がいた。
 縦走路の仙塩尾根に出たところで、初めて人に会った。仕事で蛾の調査をしている4人組の人たちだった。蝙蝠岳から来たことを伝えると、「雷鳥はいましかた」と聞かれた。塩見岳を越え、宿泊する塩見小屋には15時半に着いた。台風が近づいていることもあり、小屋番のO氏には「もう来ないかと思いました」と言われた。アルバイト男性に「蝙蝠岳では雷鳥を見ましたか」と聞かれた。蝙蝠岳は雷鳥の目撃情報が多い様子だった。「塩見岳西峰の下でも時々目撃情報がある」との事だった。我々以外の小屋の宿泊者は6人だけだった。
 翌朝は快晴だった。展望を楽しみながら三伏峠まで下った。三伏峠で急に天気が悪化し雨になった。鳥倉登山口のバス停に着いた時はずぶぬれだった。バスの中でレインウェアを着替えた。この日、すれ違った登山者は5人だけだった。バスの乗客も我々だけだった。静かな蝙蝠岳山行だった。

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