奥多摩町の倉沢谷を遡る2019/08/01 13:13

倉沢谷 ブランコ遊びをした枝で
 火曜日は奥多摩町の倉沢谷を遡った。日原の鍾乳洞行きのバスを終点近くの倉沢で下車し、5分程林道を歩いて沢に入った。水は冷たくて気持ちがよかった。涼しい風に吹かれ、たっぷりと流れる水流を楽しみながら歩いて行った。
 滝壺のある高さ2-3mの滝が次々と現れた。やがて大きな滝壺のある2段5mの滝に着いた。同行のMさんは、この沢は3回目との事だった。荷物を置くと、するすると滝横の高さ2m位の岩に登り、唖然とする我々を尻目に岩からジャンプして滝壺への飛び込みを2回楽しんだ。更にしばらく進んで大岩の滝に着いた時に12時を過ぎたので昼食休憩にした。昼食後、更に遡行を続けると、太い蔓状の木の枝が沢を横切っていた。ちょうど腰掛ける事ができる高さだったので、みんなで順番に乗って沢の上でのブランコ遊びをした。
 後半になると少し難しいところもあった。大岩のチョックストーン2m滝では、先頭で何とか登ったものの、残りの二人はロープで確保する事にした。ところが二人とも途中で滑ってしまい、支えきれずに滝壺に落ちてしまった。幸い滝壺は立てる深さだったので、頭から水をかぶっただけで怪我などはしなかった。ルートを少し変更して時間をかけて何とか登る事ができた。
 この日は楽しみながら魚留橋まで遡行した。魚留橋からは林道を下って倉沢バス停に戻った。少し遊びすぎたため、帰りは予定の一本後のバスになってしまった。

剱岳の平蔵谷(へいぞうたん)を登る2019/08/06 13:24

平蔵谷のスノーブリッジ
 週末は剱岳の平蔵谷(へいぞうたん)を登る事にした。室堂での登山届提出時に係りの人から「平蔵谷は上まで雪がつながっています。ただし最新の情報は剣沢の派出所で確認すると良いです」と言われた。ザックにピッケルを差して歩き出した。「雪渓を登るんですか。すごいですね」と雷鳥坂で追い抜いていった男性に言われた。
 翌日、剣沢キャンプ場から剣沢雪渓に着くと、先行の男性がアイゼンの準備をしていた。「どこを登るんですか」と聞くと、長次郎谷との事だった。平蔵谷を登る事を伝えると、「前回は、長次郎谷を登った後、平蔵谷を下った」と話していた。平蔵谷に入ると二人組が15分ほど先を登っていた。アイゼンを効かせて登り始めた。最初のうちは所々石の転がる狭い谷だった。1時間余り登ると谷が広くなり中州が有った。ちょうど休憩していた先行の二人組が出発したところだった。5分ほど遅れて中州に着いた。一休みした。
 中州から25分ほど登ると急斜面で雪面が狭まっている所に着いた。雪の割れ目が少し見えた。先行者は雪面左側の岩混じりのガレた斜面を登って行った。雪面を登り続けられそうだったが、無理をしないことにして、同様にガレた斜面をアイゼンを外して登ることにした。途中で右手の雪面を振り返ると下からは分かりにくかったスノーブリッジが見えた。気温が上がり溶けた水がしたたり落ちていた。ブリッジの上を歩けば雪面が割れて危険な状況だったので、ガレを登って良かったと思った。ガレは25分ほどで終ったので、再びアイゼンを装着して雪面を登って行った。「平蔵のコル」のすぐ下まで来ると上から単独行が下りてきた。「雪はつながっていますか?」と聞かれたので「一箇所スノーブリッジになっていて通れません。下からは分かりにくいけれど上からはスノーブリッジがよく分かります。そこさえ迂回すれば、後は雪がつながっています」と教えてあげた。
 登りつめた所は「平蔵のコル」のちょうど「カニのタテバイ」の登り口だった。アイゼンを外して休んでいると、登って来た男性から「ソロで登って来たんですか。すごいですね」と言われた。一休み後、下山を始めた。谷を見下ろすと、単独行は無事スノーブリッジの箇所を過ぎ、遙か下の方を歩いていた。

ドイツ最高峰ツークシュピッツェからの下り2019/08/30 13:40

ツークシュピッツェ山頂からの下り
 オーストリア・チロルの山旅の最初は、ドイツとの国境に有るドイツ最高峰のツークシュピッツェ(Zugspitze 2962m)だった。オーストリア側のロープウェイ乗り場で、山頂駅までの料金が46.5ユーロ(約5600円)もしたのには驚いてしまった。ロープウェイは断崖の上を一気に登って行った。険しい道を登っている人達が下に見えてびっくりした。山頂駅は観光地できれいなカフェが有った。山頂駅から山頂まではわずか10数mの岩の登りでヘルメットを着けた人やガイドと一緒の人が5-6人登っていた。我々も登る人達に混ざってヘルメットを付けて山頂に登った。好天で山頂からの眺めは素晴らしかった。
 山頂駅からは麓まで下りのハイキングを楽しむ事にした。最初の稜線沿いの下りは岩場になっていてワイヤーも張られていた。次々と人が登って来たのでびっくりした。下る人より登る人の方がはるかに多かった。すれ違いが多く、思いの外時間がかかった。
 2時間半程下ると山小屋(クノールヒュッテ Knorrhutte)に着いた。昼時でテラスは賑わっていた。一番安い5.1ユーロ(約610円)のスープを注文したら、直径5mmくらいの揚げ玉のようなものがいっぱい入ったコンソメ味のスープだった。飲んでいるうちに揚げ玉が水分を吸ってスープを飲むと言うより、水分をたっぷり吸った揚げ玉を食べている感じになった。安いだけあって、味の方は今一歩だった。
 小屋から麓までは長い下りだった。時間が足りなくなり、麓近くでは下りのゴンドラ(12ユーロ)にも乗った。それでも車を置いたロープウェイ乗り場に戻ったのは19時10分だった。次の目的地ピッツタールにあるアルツル(Atzl)の宿に着いたのは20時過ぎだった。

チロルのホーエガイゲに登る2019/08/31 09:13

ホーエガイゲへの登り
 ホーエガイゲ(3395m)への途中の山小屋(Rüsselsheimer Hütte 2323m)は、前日夕方、インフォメーションセンターの愛想の良い女性に予約してもらった。女性は、本来の仕事はガイドの手配らしく、我々が自分たちだけで登る事を伝えると。「Are you sure? (本当か)」と念押しされた。
 登山口(1510m)から山小屋までは2時間余りの登りだった。あいにくの霧で、登山者は少なく、翌日も雪が降るとの予報だった。昼過ぎに山小屋に着いた時にはすいていて、食堂では数人の休憩客が昼食を食べているだけだった。我々もクネーデルスープ(直径3cm位の団子の入ったスープ4.8ユーロ(約570円))を注文し赤ワイン1/4リットル(5ユーロ 約600円)をちびちび飲みながら2時間位かけて昼食を食べた。温かいスープはおいしかった。山小屋は一泊二食付きで50.5ユーロ(約6100円)だった。この日の小屋の宿泊は14人だった。
 登頂当日の朝は晴れていた。登って行くと霧がかかってきて小雪が舞ってきた。岩場では積雪が2cmくらい有り、赤ペンキマークも雪に隠れて見にくくなっていた。ヘルメットを付け、滑らないよう注意しながら登った。稜線に出てからは雪の上のトラバースが有った。幸い山頂に着いた時は晴れていて、周囲の山々の展望を楽しむ事ができた。帰りは岩の雪も溶けてきて歩きやすくなっていた。
 小屋まで下りると、好天になったせいか前日とは打って変わってテラスが賑わっていた。忙しそうにしている小屋番の眼鏡をかけたお嬢さんに軽く挨拶して、登山口へと下りていった。