記憶に残る体験をした楽古岳2013/09/24 20:55

熊のいた林道跡の道
 連休は北海道の楽古(らっこ)岳に登る予定だった。2007年にも登ろうと思って登山口まで行った。この時は、雨で登らずに引きかえした。今回は雪辱戦と言ったところだ。
 車で登山口まで向かった。林道は入り口が分かりにくかった。前回はすんなり、しかも夜になってからだったが登山口まで迷わず行き、車の横のテントで一夜を明かした。今回は標識も見つからず、ガイドブックの記載と前回の記憶を頼りに登山口まで行った。林道は拳くらいの尖った石がごろごろしていてパンクしないよう10km/hくらいで走った。
 車を登山口に駐車し、林道跡をしばらく歩くと林道終点になった。登山道らしき道は見当たらなかった。ここで沢を渡るはずなので、いったん河原に下り、河原を上流に歩いて対岸の道を探す事にした。すべりやすい岩の上を歩き上流に向かうと首尾よく対岸に赤テープを見つけた。沢を石伝いに渡ろうとしたが、今一歩距離が離れていて危なそうだった。やむなく靴を脱いで渡渉した。距離約2m、深さは膝上位だった。
 靴を履き直し、テープにしたがって登り始めた。ササやぶで100mも進まないうちに道が分からなくなった。このササやぶを登り切る事は不可能と判断し、あきらめる事にした。帰りも靴を脱いで渡渉した。渡渉し終わって河原で一休みした時に、同行者の持っていた新しいガイドブックを確認した。「二つあった登山道は一つになってしまった」と隅の方に書いてあった。私の2000年と2003年発行のガイドブックは古すぎたようだ。
 林道跡を車のところへ歩いて戻っている時、前方から犬を一回り大きくした白っぽい動物が走って来るのが見えた。無意識に「わーっ」と悲鳴をあげた。熊だった。40mくらいの距離まで近づいていた熊は、声を聞いて瞬時にUターンして逃げて行った。北海道に何度も登りにきているが、ヒグマを見たのは初めてだった。今しがた熊のいた所を通って車のところに戻るのは、いささか心の動揺を覚えた。熊のいた所を過ぎて少し進むと熊の糞が落ちていた。
 山には登る事ができなかったが、平穏無事に登る事ができた山とは違って、記憶に残る体験をした山だった。