草紅葉を期待して2009/10/09 19:47

 秋の登山シーズン。体育の日の連休は山登り好きのほとんどが、どこかに登りに行くだろう。
 今回は日光の裏にある鬼怒沼山に行くことにした。交通の便が悪いところなので、なかなか行きづらいところだ。山頂付近には湿原があるので、きれいな草紅葉が見られるのではないかと期待している。

苦労に報いた鬼怒沼山2009/10/13 22:31

鬼怒沼湿原から日光連山を望む
 体育の日の三連休は鬼怒沼山に登った。初日は移動だけ。二日目に登り、山頂近くの鬼怒沼にある巡視小屋で宿泊。最終日に下山との行程だった。
 二日目の登りの日、昼過ぎまで天気が悪かった。オロオソロシ滝展望台で下山してきた人に聞いたら、「湿原は氷雨が降っていて、草紅葉が少し見えただけだった」との事だった。確かにオロオソロシ滝展望台から南の根無草山を見ると、山頂部には霧氷のようなものが付いていた。もしかすると雪かも知れなかった。
 ところが幸いにも我々が山頂に着くころには天気は回復し、青空ものぞいてきた。南には山頂部に雪の付いた日光白根山が見えた。誰もいない山頂でウイスキーのお湯割りを飲んでくつろいだ。小屋の宿泊は我々だけだった。更に翌朝も晴れ。きれいな朝焼けを楽しんだ。
 鬼怒沼山は多くの人が山麓の温泉から日帰りで登っていた。山麓の温泉から登り正味2時間半くらいで登れる。我々のように、わざわざ重たい荷物をかつぎ山頂で宿泊するのは、むしろ奇人と言えるだろう。でも山は苦労した人には必ず報いてくれる。今回も、その思いをあらためて感じた。

バス停の冷蔵庫2009/10/17 08:37

上栗谷のオートキャンプ場
 山登りをしていると予想もしなかった小さな発見がけっこうある。先日の鬼怒沼山でもそうだった。
 山登りの前日、鬼怒川温泉駅から女夫渕への中間の上栗山のオートキャンプ場に泊まった。オートキャンプ場は汚いことが多く敬遠していたが、ここはきれいだった。と言うのもゴミ持ち帰りになっていて、汚いゴミ捨て場がなかったせいだ。
 さて今日報告したいのは翌日のキャンプ場から女夫渕へ向かうバスの事だ。停留所には、なぜか冷蔵庫が有った。バスが来て乗り込むと今度は運転手が下車して行った。何をするのかと思ったら冷蔵庫の中に新聞の束を入れていた。その後もバスは集落ごとに停車し、停留所の冷蔵庫の中に新聞を入れていた。このバスは新聞配達も兼ねているらしい。頻繁な停車と連休でのすれ違いの多さで、結局10分ほど遅れて終点に着いた。
 車やレンタカーで一気に登山口に行くと気付かないことでも、バスを利用すると地元の生の様子を発見できる。苦労して時刻を調べていくのも、あながち無駄ではないと思った。

ブナの黄葉を期待2009/10/23 21:47

 週末は山形県の葉山に行く予定だ。葉山は周りの山から比較的独立していて目立つ山だ。前から行く機会をねらっていた山で、ようやく実現となった。紅葉はふもと付近が盛りで、上の方は終わっていると思う。本当なら一週間前に行った方が良かったが、都合が悪くいくことができなかった。幸か不幸か一週間前よりも天気は良さそうだ。青空と山麓のブナの黄葉を期待している。

梨の木平にて2009/10/26 07:35

梨の木平の夕焼け
 週末の葉山は登山口を13時に出発した。地形図では、標高1200m付近が尾根がゆるくなっていてテントを張るのに良さそうだった。2時間ほどの登りだ。標高1200mを目指して登って行った。途中の水場は、まずますの水量。翌日の行動分までの水を補給して登って行った。
 標高1200m地点は登山道が少し広くなり「梨の木平」との標識が立っていた。平と言っても少し傾いていて、しかも笹の根などがあってでこぼこしていた。それでも何とか1-2人用の小さなテントを張ると、一応は一泊の快適な宿ができた。夕食の準備をしながら外を見るときれいな夕焼けが見えた。やがて夜もふけると少しガスが出てきた。こういう自然豊かなところでテントを張ると、夜中には小動物が回りをうろつくようだ。テントの至近で草をがさがささせる小動物の物音がした。あたかもテントの中でがさがさやっているようだった。しばらくして寝返りをうった時に食器がぶつかりあって軽い金属音がしたため、小動物は逃げて行った。
 翌朝、テントの中を片付けていたらポリ製のゴミ袋に穴が空いていた。いつの間にか引っ掛けたらしい。幸い、中のゴミが出てくるほどではなくそのままゴミ袋として使えそうだった。さて、テントをたたむ段になるとテントに2cmくらいの穴が空いているのに気が付いた。昨日設営したときには無かったものだ。笹の枝をつっと刺してあけた穴たにしては変な形だった。しばらく考えて気が付いた。ちょうどゴミ袋の置いてあった場所だ。昨日の物音はネズミがテントを破り、中のゴミ袋をあさろうとしていた音だったのだ。
 豊かな自然の中では思わぬことが起こる。テントはあとで修理しておこうと思う。

静かな山を楽しみに小川山へ2009/10/30 22:21

 週末は奥秩父の小川山に行く予定だ。隣りの百名山瑞牆山(みずがきやま)と比べると著名度ではかなり劣る。樹林に覆われた地味な山だ。名前さえも平凡だ。一方、標高の方は小川山の方が高い。登る苦労は一人前で、苦労が報われない山のようだ。
 おそらく登山者も少ないに違いない。静かな山を楽しんで来ようと思っている。