近くの良い山2013/01/23 21:53

位牌岳からの下りで(手前は越前岳)
 何の苦労も無く登った山は、それなりに楽しいものだ。ただ、後々まで記憶に残るかと言えばそうでもない。むしろ苦労した山の方が、いつまでも覚えているものだ。
 週末の位牌岳は苦労した。山頂で積雪は30cm位。山頂からは往路を戻らず、北東側の田向への道を取った。トレースは無し。下りなら雪が有っても割と早く下りられるものだが、今回は違った。平坦なところや登り返しも多く、最初のコースタイム35分の前岳まで約1時間半もかかった。積雪は頂上よりも多く、膝あたりまで。一歩一歩進むのが大変だった。左手には富士山が見えていたが、とても楽しんでいる余裕はなかった。下山は暗くなるのではと思った。下山するに従い、雪も少なくなり、登山口には17時過ぎ、暗くなる直前に降り立つことができた。
 山頂で往路を戻るとの判断も有りえた。結果論から言えば、印象に登る山登りができたので、今回のトレースの無い新しい道に入って良かったことになる。ただ、実際のところは往路を戻るとの判断が正しかったのかもしれない。
 遠くの山にしばしば行っているが、ここ数ヶ月で一番良かったのは、何のことはない、近くの山だった。近くに良い山が有ることを思い知らされた。