トレッキングの一日2018/11/29 21:33

トレッキング途中の山村
 トレッキングの一日は、キッチンスタッフの「グッドモーニング」の朝の挨拶と供に始まった。朝のコーヒーをテントまで持ってきてくれたのだ。コーヒーを飲みながら、食事までに自分の荷物をまとめておいた。ポーターに運んでもらう荷物を大きいザックに入れ、水やお菓子、防寒具など持って歩く物を小さいザックに入れた。朝食は食堂テントまで行って我々4人だけで食べた。お粥だったり、ご飯だったり、パンケーキだったりした。米は我々のためにわざわざカトマンズの日本料理店からジャポニカ米を入手したとの事だった。
 朝食が終わる頃には我々のテントは撤収され出発の準備が整っていた。出発は8時頃で、準備のできたポーターから順次出発していった。食器洗いがあるキッチンスタッフは大抵最後の出発で、通常は我々の方が一足先に出発した。ところが出発して30分もすると、早々と重い荷物を担いだキッチンスタッフ達に抜かれてしまった。12時前後には、1時間から1時間半の昼食休憩になった。先着したキッチンスタッフから、まず、お湯に溶かした甘い粉末ジュースが出された。ゆっくり飲み終わると、続いてメインのパスタや麺類と野菜炒めが出された。最後に紅茶が出て昼食が終わった。
 昼食休憩中には、しばしば、くつろぎなながら現在地を確認した。ポカラで購入した地図は縮尺は6万分の1で、等高線間隔は100mだった。集落の位置もおおざっぱで、道の位置も右岸と左岸で逆だったりで不正確だった。もっとも、14日間で5パーティにしか会わない所なので、トレッカーのための正確な地図を期待する方が間違っているかもしれなかった。もう少し等高線間隔も細かいと良いのだが、一緒に8000mの山が入っているのでは、日本のように20m間隔で等高線を引くのは無理と言うものだろう。腕時計に付いた高度計だけでは場所が判然としないので、結局、スマホを取り出してGPSで調べた。現状では、地図だけで歩くのは無理で、現地ガイドの案内が必須な場所だった。ガイドのP氏によれば、以前、地図を信じたお客と言い争いになった事すら有るとの事だった。
 一日のトレッキングが終了してキャンプ地に着くと、すぐにキッチンスタッフが甘い紅茶とビスケットを持ってきてくれた。テントでしばらくくつろぎ、暗くなった5時半頃から夕食が始まった。食堂テントに移動し、最初にガイドも一緒になってお酒(ロキシ)とつまみで乾杯した。ロキシは人のいるところなら大抵売っている蒸留酒で、現地調達していた。アルコール度数は、おおむね日本酒と同じくらいだった。味は薄い物から沖縄の泡盛に近い物までまちまちだった。つまみはポップコーンや小さなスナック、ソーセージ、途中の村で調達した野菜の炒め物などだった。肉が調達できた時は肉だった。肉の現地調達は、村でニワトリを調達したのが2回、ロッジの主人が仕留めたばかりの鹿のもも肉が一回、最終日に宴会用に調達した子羊が1回だった。夕食のメインはお米と野菜炒め、我々日本人のために、毎回みそ汁が用意されていた。