みちのく潮風トレイル 洋野町(ひろのちょう)を歩く2019/05/27 14:34

有家駅手前のトレイル
 今回の最終日は久慈(くじ)市手前の有家(うげ)駅までの予定だった。種市(たねいち)海浜公園キャンプ場に重たい荷物を置き、前日、雨のために列車で迂回した区間を歩くために列車で階上(はしかみ)駅に戻った。この日は晴天だった。階上駅近くでトレイルに戻り、続きを歩き始めた。
 種市まで戻った時は、まだ9時半だった。名物の「うに」の定食でも食べたいところだったが、まだ時間が早かった。重さの軽いワカメを土産に購入するだけにした。テントで重たくなった荷物を担いで続きを歩き始めた。目標の有家駅周辺にはお店がないので、途中の酒屋で打ち上げ用の「氷結」を購入した。
 陸中八木駅を過ぎてしばらすると波の迫る海岸歩きになった。防波堤と海との間の幅10mほどの砂浜歩きが続く箇所だった。防波堤の高さは2-3m有り、上には線路が走っていた。少し大きな波が来たら逃げ道がなく、足元をすくわれそうだった。先行者一人の足跡がだけが心強かった。その足跡も、一番狭い箇所では波に消えていた。
 1kmほど歩くと有家駅の下に着き、砂浜歩きは終わった。ほっとして、砂だらけの坂道を登るとホームと待合室だけの駅に着いた。少し先にプレハブのトイレが見えた。トイレに行くのを躊躇していると、タイミング良く逆方向の久慈行きの列車が来た。乗り込んで車内で休むことにした。真新しい列車のトイレはきれいで快適だった。車窓を眺めながら購入した「氷結」で乾杯した。久慈からの折り返し列車では、有家駅を過ぎると、我々の歩いた砂浜が見えた。汐が満ちてきたらしく我々の足跡は波に消えていた。