谷川岳主稜線を縦走して山小屋へ2022/07/11 21:33

万太郎山への登りで
 7月8日から10日まで谷川岳の稜線を縦走した。初日はロープウェイのレストランで冷たい清水をつめてから出発した。谷川岳にしては少なめの登山者とすれ違いながら肩の小屋から谷川岳山頂のトマノ耳まで登った。霧のため隣りのオキノ耳がかろうじて見えただけだった。縦走路に入るととたんに人が減った。出会ったのは途中で「大障子避難小屋」に泊まると言う単独行に抜かれただけだった。大障子避難小屋の宿泊は我々以外は先ほど会った一人だけだった。水を汲みに行っている間に雨が降り出した。小屋に戻り冷たい沢水で割ったウイスキーを飲んでいると天井から水がポタポタ落ちてきた。どうやらボルトあたりから染み出ている様子だった。持参したテントのフライシートを張り、たるみを押さえるためポールも入口と棚との間に渡した。何とか雨漏り対応ができて快適になった。幸い雨は夜になってやんだ。翌朝、フライシートを確認するとコップ一杯ほどの水がたまっていた。
 二日目は快晴だった。万太郎山への登りになるとあちこちでニッコウキスゲのお花畑が有った。暑い日でエビス大黒の頭への登りでダウンしそうになった。体を冷やすため涼しい風の通る場所で昼食休憩を取っていると、後ろからトレイルランナーが歩いて登ってきた。そのまま抜いて行くのかと思ったら、我々と一緒に休み、魚肉ソーセージを食べながら、「朝、土合を出発した。ほとんど歩いてきた。今日中に平標登山口に下山するつもりだ」との事で、「途中の水場で水を補充したけれども暑さで足りなくなった」と言っていた。
 仙ノ倉山と平標山を越えると、ようやく宿泊予定の「平標山の家」に着いた。避難小屋スペースで夕食を食べ終わった頃に、小屋の若いオーナーと宿泊者の計4名がお酒とつまみを持ってやってきた。皿につまみを山盛りにした後、「これは愛媛の酒だ。珍しいぞ」などと言いながらお酒をみんなに振る舞ったので遠慮無くいただいた。オーナーの四国八十八箇所巡りや熊野古道の半端ではない苦労話を聞いてかなり盛り上がり、気がついたときは9時半を回っていた。
 最終日は少し雲がかかり前日よりは歩きやすかった。大源太山を経由して浅貝へ下山した。三国街道沿いの宿で入浴後、バスで越後湯沢駅に出た。日本酒と「へぎ蕎麦」で打ち上げをしながら満足した山行を振り返った。