眺めもよし、紅葉もよし2010/10/18 20:51

三方崩山の標高1800m付近にて
 週末の三方崩山は予想以上に良かった。紅葉も見ごろ。天気は快晴。山頂からは剱岳から御嶽山まで一気に見渡せた。一年で三方崩山の一番魅力的な日だったのではと思う。この山の良いところは、紅葉の森が終わるといきなり展望の良い稜線になり余計な針葉樹林帯が無いところだ。この辺は越後や東北日本海側の山と同一で雪の多い山の特徴だろう。
 三方崩山はふもとからの標高差1400mあまり。日帰りの山としては、かなりきつい方だろう。それも有って、今回はテント泊ではなくツェルト泊にし、荷物を軽くした。確かに登っているときは快適だったが、朝、起きたときはツェルトが結露して不快だった。湿ったシュラフをしまいながら、「一泊なら良いけれど二泊以上は御免だ」と思いながら登り始めた。
 山頂では山ガールはいなかったものの、経験豊かな登山者ばかりが8人になった。私も剱岳や立山は地図も見ずに言い当てることができるが、そばに見えるのが猿ヶ馬場山だとか、あそこに見えるのが人形山だとかは地図をじっくり見ないと分からなかった。それに引き換え、隣りのベテラン氏は、「あそこに見えるのは何だろう」とこちらが独り言を言おうものなら、地図も見ずに「あれは山頂が平らだから金剛堂山だ」と即座に言い当てた。聞かれるまで自分の知識を小出しにするところが、いかにもベテランで小憎らしい。そのベテラン氏に「あそこの谷の先に見えるのはなんていう山なんですか」と大垣からの4人組のうちの一人の女性が質問した。実は最初は私が聞かれたのだが分からなかったのだ。ベテラン氏は「カサギ山」だろうとの返事。この女性は「山の検定を受けるんだ」と言いながら一生懸命地図を見ながら山の同定をしていた。仲間に「山の検定ではなくて、山ガール検定じゃないのか」と冷やかされると「それにはちょっと賞味期限切れなんだけれど」と言っていた。この賞味期限切れ山ガール女史には、マツタケのバター炒めを一切れおすそ分けしていただいた。
 と言うことで、眺めもよし、紅葉もよし、食べ物もよしの秋の山を堪能した。