薄氷の張ったひょうたん池2018/10/26 11:14

ひょうたん池
 上高地の小梨平に泊まり、翌朝、明神岳の中腹に有るひょうたん池を目指して出発した。明神で梓川を渡り、ひょうたん池への道に入った。コメツガの森だった。9月の台風のせいらしく、幹の直径が80cm近く有る大木が2本倒れいていた。
 やがて涸れ沢の登りになった。正面には明神岳がそびえていた。急坂で10cm以下の小石が多かった。小石は崩れそうで不安定な登りだった。周囲のカラマツは次第に黄葉が鮮やかになっていった。宮川のコルで涸れ沢を離れると斜面をトラバースする道になった。草と岩の道だった。岩稜が近づくと、いったん下りになった。ダケカンバの森を登り返すと岩壁に着いた。明神岳での遭難者のレリーフが3枚埋め込まれていた。レリーフからは再び草と岩の道になった。正面に見える鞍部を目指して登った。
 鞍部の少し手前にひょうたん池は有った。小さな長めのひょうたん形をした池だった。水面には薄氷が張っていた。落ち葉が氷の間に閉じ込められていた。すぐ上が10m四方ほどの平坦地になっていたので腰を下ろして休憩した。見上げると明神岳の岩峰が迫っていた。天気は快晴で、すぐ南には霞沢岳が見えた。山頂近くは、うっすらと雪が付いてい白くなっていた。1時間ほど休んでから下山を開始した。池の氷は、いつの間にか溶けて無くなっていた。
 帰りは往路を下った。宮川のコルからの涸れ沢の急な下りは足元から小石が崩れて歩きにくかった。