みちのく潮風トレイル 気仙沼南部を楽しく歩く2022/05/30 15:09

気仙沼湾の防潮堤を歩く
 5月24日からみちのく潮風トレイルの続きを気仙沼駅から歩いた。一ノ関から気仙沼までの午前のバスが5月21日から廃止になったとの事で、JRに変更したため、気仙沼駅出発は予定より1時間半ほど遅れていた。海岸沿いの道は防潮堤工事中が多くて迂回する箇所が多かった。思うように時間を取り戻せなかった。
 迂回路の途中で「近くに庭園があるから行った方が良いよ」と散歩の男性に言われて、煙雲館庭園に寄ってみた。ツツジの咲くきれいな庭園だった。建屋にいた女性に「名前を書いていって下さい」と言われ、帳面に名前を記載した。「お茶っこ飲んでいったら」と言われたが、時間が押していたので遠慮した。横にいた人に「どこまで行くの」と聞かれ、「階上(はしがみ)まで」と言うと、「あそこに白く見えているところだ」と海の先を示して教えてくれた。「バスの道だったら近いのでは」と一人が言うと「あれはバス専用道で線路と一緒だから歩けないよ」ともう一人が説明してくれた。この日は陸前橋上駅近くの「ゲストハウス架け橋」に約1時間遅れで到着した。若い人が大勢泊まっていて賑やかだった。夕食は地元産のメカジキのハーモニカ煮とサメの竜田揚げで、おいしかった。
 二日目も海岸沿いの迂回路を苦労しながら通った。大谷海岸の道の駅でメカジキのカレーを食べ、海の見えるテラスでソフトクリームを食べた。大谷鉱山跡への登りで大きなお寺(清涼院)が有った。境内の隅で休んでいると住職が「こちらに休憩所が有るよ」と招き入れてくれた。休憩所に入って座っていると、壁を取り外してテラス席にしてくれた。「これは多目的ウッドデッキって言うんだ。ここで200人位集まってコンサートもするんだ。これは宣伝なんだけれど」と言いながら7月に実施予定のコンサートのパンフレットを渡してくれた。「震災の時は、ここも避難所になったんだ。テレビ局の人も取材に来たけれど、みんな楽しそうにしていたので結局あんまり放送されなかったんだ」と言っていた。そよ風に当たりながら持参したコーヒーを飲んでゆっくりした。
 この日は大谷鉱山跡を通って小金沢駅まで歩き近くの昔からの旅館「さんりく」に泊まった。「震災時は2階の床まで水につかった」と水につかった場所を示しながら宿の主人が教えてくれた。きれいに咲くシャクナゲを示しながら、「何本か有ったんだけれど、みんな流され1本だけ残ったんだ」と教えてくれた。夕食、朝食とも魚づくしだった。おいしかった。

みちのく潮風トレイルの後半は南三陸町を歩く2022/05/31 16:21

神行堂山麓の巨石
 5月24日からの「みちのく潮風トレイル」ハイクも後半の3日目に入った。良い天気だった。スーパーで食料を調達し、田束(たつがね)山の登山口に当たる荒沢不動尊まで歩いた。タクシーで歌津に有る南三陸町のスポーツ研修施設「平成の森」まで行って宿泊した。
 4日目は予約したタクシーで荒沢不動尊に戻り、田束山へ登り始めた。霧雨だった。山道は行者の道と呼ばれ、滝や吊り橋を見ながらの登りだった。雨は次第に強くなり途中でレインウェアを着た。山頂手前には大きくて立派なトイレが有り、車道が上がってきていた。トイレから車道を一登りで山頂に着いた。ヤマツツジが少し残っていた。全部咲いていたらさぞ見事だろうを思った。雨風が強かったのでトイレまで戻って雨宿りすることにした。トイレではボランティア風の5-6人が掃除をしていた。「先週はツツジも咲いて人がたくさん来たんだ。雨が強くなるから気をつけてね」と言われた。
 車道を離れ山道を下った。再び車道に出てしばらく進むと神行堂山麓の巨石が有った。3つ有る割れ目は、善人なら通ることができるとの事だったが、狭くて難しそうだった。更に進むとバス停が有った。軒下がバスの待合所になっていたので雨宿りしながら休む事にした。雨は強くなっていた。時々通る車はワイパーを高速にしていた。30分ほど休み少し雨が小降りになってから出発した。
 この日の宿「いりやど」は南三陸町の研修施設だった。シャワーにすぐに入り着替えをした。地元のホヤなどの食材を使った夕食はおいしかった。最終日は良い天気だった。南三陸町の中心部に有る震災遺構にはガイドに連れられた大勢の中学生達が見学していた。「さんさん商店街」で腹ごしらえをして最後に陸前戸倉駅まで歩き、今回のトレッキングを終了した。