烏帽子岳への険しい縦走2022/08/25 14:03

船窪岳手前で槍ヶ岳を望む
 21-23日は北アルプスの船窪岳から不動岳を通り烏帽子岳まで縦走した。初日は船窪小屋までだった。急登だった。途中の「七鞍の森」で休んでいるとサングラスをかけた青い服の女性単独行に追いつかれた。聞くと我々と同じ烏帽子岳への縦走をするとの事だった。天狗ノ庭でたっぷり休み、お花畑でウメバチソウやアキノキリンソウを見ながら登ると船窪小屋に着いた。あいにく霧に覆われ良い、展望は得られなかった。
 二日目は晴れだった。剱岳や槍ヶ岳を見ながら出発した。船窪岳付近は険しい道だった。鉄パイプの手すりの着いた両側が切れ落ちた稜線を通った。その後もガレ場の縁をロープや梯子を便りに慎重に進んだ。ガレ場の先には槍ヶ岳が見えたものの、あまり楽しむ余裕はなかった。所々に咲いているミヤマアキノキリンソウに少し緊張が和らいだ。
 最後に岩場を鎖で登ると不動岳山頂北端の岩の上に出た。なだらかな稜線の先に山頂が見えた。先行の青い服の女性単独行が山頂を出発して行くのが見えた。花崗岩とハイマツに覆われた稜線を進むと山頂で、付近にはトウヤクリンドウが咲いていた。少し先には白い砂地にコマクサがたくさん咲いていた。コマクサの先の谷間には青緑色の黒部湖が見えた。広々した山頂は今までの苦労と比べると別天地だった。
 不動岳から先はいくぶん歩きやすくなった。南沢岳で再びコマクサを楽しみ、烏帽子田圃では多くの池を眺めながら歩いた。岩をよじ登り、霧に覆われた烏帽子岳山頂で一休み後、今宵の宿、烏帽子小屋に向った。