五島列島の鬼岳に登る2017/11/27 14:40

右下に火口底を見ながら鬼岳山頂に向かう
 福江の市街地から鬼岳に向かって車道を歩き始めた、農村地帯をゆるやかに登って行った。市民の散歩コースなのか40歳くらいの早足の女性に抜かれた。最後に照葉樹の中の道を登ると鬼岳園地に着いた。喫茶店の前には車が2台ほど停まっていた。先ほどの早足の女性がストレッチ体操をしていた。
 駐車場から歩道を一登りすると芝生の稜線に出た。風が強かった。付近には学生風の男性二人組と30台の一眼レフカメラを持った女性の合わせて3人の観光客がいた。周囲に木の生える小さな神社が有ったので、木の風下に入って風よけのためにレインウェアを着た。学生風二人組は鬼岳山頂に向かって登って行った。女性は小さな起伏の風下で風を避けながら座って休んでいた。鬼岳に向かう途中、女性の前を通ったので「風が強いですね」と声をかると「そうですね」と言いながら首をすくめて寒そうにしていた。坂が急になったところで学生風二人が下りてきた。どうやら途中であきらめて引き返して来た様子だった。
 急坂を登ると歩道は鬼岳火口をお鉢巡りするコースになった。レインウェアでしっかり風よけをしていると、さほど寒くなく、無事、お鉢の最高点、鬼岳山頂に着いた。背丈くらいのススキに覆われ、いくぶんか風が和らぎ落ち着いて休むことができた。一休みして更にお鉢を進んだ。お鉢の山頂とは反対側には飛行機用の照明灯が有った。下には飛行場の滑走路が見えた。ちょうどプロペラ機が飛行場から離陸するところだった。お鉢を3/4周したところで火口底に下りた。風が和らぎススキの穂がきれいだった。
 帰りに鬼岳園地の喫茶店に寄った。お客は他に二組ほどだった。コーヒーを飲んで暖まった。併設の土産物屋ではツバキ油を売っていた。「卵焼きに入れるときれいな黄色になるんですよ。五島うどんはツバキ油を使っているんです。ツバキ油は賞味期限が切れても爪に塗ったり、髪に付けたりして使うことができます。」と熱心に説明してくれた。