山頂のあずまや2009/12/21 18:07

笠形山山頂のあずまや
 週末は冬型気圧配置で、雪の少ない地域の山も寒かった。兵庫県南部の白髪岳と笠形山も寒かった。どちらも駅からしばらく田畑の中の車道歩いて登山口へ向かった。風をさえぎるものが無いので、風が吹くととても寒く感じた。それでも二日目の笠形山では、風も少なかったので快調に歩いた。「こういう平坦なところを歩くのは松尾芭蕉になった気分だ」などと軽い乗りで歩いた。
 本格的登りになると木も茂り風も全く無いので少し汗ばむくらいだった。フリースは用無しになりザックの中へしまった。ところが笠形山の前衛峰の笠ヶ丸に着く頃には、にわかに雲行きがあやしくなり小雪が舞い始めた。笠ヶ丸のあずまやに腰を下ろし、メモに「小雪が舞う」と書いているうちにも何やら本格的な降りになってしまった。
 雪の降る中、山頂に着いた。登山者が二人、あずまやの中で震えていた。「この雪、本当に六角形の結晶になっているぜ」などと震えながらも感動していた。この二人が下山してしまうと、山頂は一人きりになった。予定ではここで40分の休憩だった。仮に早く下山してもバスを下で待つことになる。なるべく山頂で粘ることにした。ふと見上げるとあずまやの屋根は半分無い事に気が付いた。「どのみち横から雪が降るので屋根なんか関係ないな」などと思いながら、かじかむ手をこすりながら休んでいた。山の天気は変わりやすかった。休んでいるうちに青空が少し広がり展望が開けてきた。
 40分後に下山を開始したときは手足がすっかり冷え、足先も痛くなっていた。結局、足先の痛みが取れるまで1時間位かかった。