妙高山に登る2016/10/03 15:17

妙高山の長助池
 週末は妙高山に登った。今回は9人のグループだった。初日はスカイケーブル山頂駅からヒュッテ大谷まで歩いた。きれいな小屋で快適だった。
 二日目は朝5時35分に歩き始めた。山頂には一番乗りかと思ったが、着く直前にトレイルランの一行十数人に追いつかれてしまった。山頂からは噴煙を上げる焼山などの展望を楽しんだ。一休み後の山頂から長助池分岐までの下りは急だった。登りと同じくらいのコースタイムがかかってしまった。分岐のベンチで先行4人を40分以上待たせてしまった。次の長助池はきれいで3人ほど登山者が休んでいた。本来なら休憩したいところだったが、分岐で大休止を取ったこともあり休まずに通過してしまった。
 長助池以降はぬかるみが多く、トレイルラン用のかかとの低い靴では少しつらそうな道だった。燕温泉が近づいた大倉沢では深さ5cmほどの徒渉があり注意深く渡る必要が有った。後からトレイルラン風の登山者がやって来た。かかとの低い靴を履いていて、どう渡るかと思ったら、ザブザブと靴の中に水が入るのもかまわず渡ってしまった。濡れた靴で靴擦れを起こさないのかと、余計な心配をしてしまった。
 時間がかかりながらも順調に歩き続け、燕温泉にはバス時刻の約1時間前に着いた。汗を流し、さわやかな気分になってからバスに乗り込む事ができた。

定年退職の抱負2016/10/05 20:56

 9月末で定年退職した。時間ができたので色々と目標がある。山登りでは、今まで時間が足りなくて行く事が難しかったところに色々と行ってみたいと思っている。
 まず、夏は北海道の大雪山を縦走してみたいと思っている。層雲峡から黒岳、白雲岳、トムラウシを経て、十勝岳の方まで一気に縦走できたらすばらしいだろうと思う。南では、屋久島を再訪して何日か滞在し、ゆっくりと山歩きをしたい。前回は雪のある冬だったので今度はシャクナゲが咲いている頃に行ってみたいものだ。九州では他に九重連峰にも行ってみたいと思う。ミヤマキリシマが咲く頃に坊ガツルにテントを張って歩き回ったらすばらしいだろう。
 北アルプスでは剱岳周辺に滞在して歩き回ってみたい。、池ノ平や仙人池を訪れたり、雪渓を登っての山頂への登攀はすばらしいだろう。
 興味を持っているのは伊豆七島の御蔵島だ。島は仕事があると帰りが気になり行きにくかったが、帰りの時間を気にせずゆっくりしたいものだ。もう少し遠くの小笠原に行くのも良いかも知れない。

奥又白池への登り2016/10/12 21:34

パノラマコース分岐から尾根末端を望む
 奥又白池へは、途中までは涸沢へ行くパノラマコースと一緒だった。奥又白池への道が別れる地点には岩が有って、赤い字で、左側に「オクマタ」、右側に「カラサワ」と書かれていた。正面には尾根が急峻に立ち上がっていた。尾根の左手は岩の沢(松高ルンゼ)だった。ガイドブックによれば、普段は岩の沢に水が流れていないらしいが、この日は水が流れていた。昭文社の地図でルートは正面の尾根に付けられているらしいことが分かった。
 岩の文字に従って尾根の末端に向かって岩の道を登って行った。すると尾根から3人組が下りてきた。夫婦と中学生くらいの女の子の一行だった。全員ヘルメットをかぶっていた。荷物はお父さんだけが持っていた。「すぐ先の岩が滑りやすく、登ることはできたが下りもやってみて危なそうだったので、上に行くのをやめて引き返してきた」との事だった。更に「最初は左の沢を間違えて登ってしまった」と話していた。
 滑りやすい岩とは、いったいどんなところだろうと思いながら尾根を登り始めた。すぐに濡れて滑りやすい岩の登りが有った。三点確保で進もうとするが、手の方はどうしても木の枝を掴んで登ることになった。なるべく左右の手では違う枝を掴もうと思ったが、手がかりが乏しく、同じ枝を掴まざるを得ない部分も有った。慎重に時間をかけて通過した。以後は、これ以上難しいところはなく、山上の別天地、奥又白池に無事到着することができた。
 たっぷり1時間休憩後、元の道を時間をかけて下った。行きに苦労した濡れていた岩は、すっかり乾いていて何の問題もなく通過することができた。家族連れもいったん通過できたのだから、もう少し我慢すれば池まで行けただろうにと少しかわいそうに思った。

小富士山のフェリー2016/10/19 20:23

帰りのフェリーから見た小富士山
 松山市中心から伊予鉄道で30分行くと終点の高浜。横断歩道を挟んで駅の向かいが高浜港で興居島(ごごしま)へのフェリーが出ていた。本来は泊行きの方が小富士山登山には都合が良いのだが、先に出る由良行きに乗り島の中を少し歩いて登ることにした。
 地形図には由良方面から小富士山へ直接登る道も記載されていたが、実際には消滅していた。道を尋ねたところ「今は無い」との返事だった。結局、訪ねた人に泊側の登山道まで車で送ってもらう羽目になってしまった。登山道は蜘蛛の巣が多かった。ストックで払いながら登ったが、時々見落として蜘蛛の巣が顔にかかってしまった。山頂には蚊が多かった。あっという間に5箇所ほど刺されてしまい、早々に下山した。下山した泊港は桟橋と待合室だけで殺風景だった。待合室の壁には興居島の小中学校の案内が貼ってあり、「松山市全域から児童生徒を受け入れています」との趣旨の記載がされていた。なるほど、フェリーでたった10分だし、島を活気づけるには子供の受け入れは妙案だと思った。子供にとっても同じ友達、環境で小中学生時代を過ごすのは良いことなのかも知れないと思った。
 船は17時発で10分前から乗船可能になった。乗り込んで待っているとポツリポツリと乗客がやってきた。手に自転車用のヘルメットを持った学校の先生らしい40歳くらいの女性が二人やってきた。港から学校まで歩くと30分くらいかかるので自転車に乗ってきたのかしらと思った。5分前からは自動車も乗り始めた。20台くらい有っただろうか。乗客も20人くらいになった。出発間際には大きなランドセルを背負った小学校低学年の女の子が先生2人に連れられてやってきた。先生に見送られながら一人で船に乗ってきた。
 やがて船は音もなく出航した。流れの速い海を横切り、10分で高浜港に着いた。船から下り、横断歩道を渡り、切符を急いで買って17:13発の電車に乗り込んだ。やがてランドセルの女の子も重い荷物によたよたしながら電車に乗り込んで来た。毎日の事なのだろう。乗り込むとすぐにドアが閉まり、電車は発車した。意外性が山登りの楽しみとすれば小富士山は楽しめた山だった。

神南(かんなん)山の困難2016/10/21 20:22

神南山と神南山権現社
 神南山権現社が神南山の登山口だった。小さな神社で賽銭箱も無かった。それでもきれいに整備はされていて沢からは水が引かれ、赤いのぼりも立っていた。
 登山道は神社の横から付けられていた。登っている人は少ないようで蜘蛛の巣が多かった。尾根道からやがて沢沿いの道になった。登っていくと、どこで間違えたのか道が不明瞭になってしまった。それでも赤テープはところどころに着いていたので一応は登山ルートなっているらしかった。そのまま赤テープを拾いながら登っていった。
 赤テープはやがて沢を離れ左手の斜面の登りになった。踏み跡はほとんど分からなくなり赤テープを頼りにするだけの登りになった。ちょうど沢登りの詰めで道の無いところを登山道に向かって登っている時と同じ感覚だった。斜面も急なため木の幹を掴みながら登った。うっかり枯れた木を掴んでしまい、赤テープごと折ってしまった。地面に倒れたままだとテープも役立たないので折れた幹を別の木に立てかけておいた。ようやく稜線に出て、しっかりした登山道を見つけてほっとした。こちらの道を登ってきたら楽だったろうにと思いながら山頂に向かった。
 山頂は北側の展望が開けていた。ベンチが有り腰掛けて休んだ。一休み後、登りとは反対側の道を下った。整備されていてしっかりした道だった。やがて林道の下りになった。林道の分岐ごとに標識が据え付けられていて、登りの道よりこちらの方がよく使われている様子だった。やや長い道だったが、新谷駅までゆっくりと下った。

湯ノ沢の登山靴2016/10/27 20:06

湯ノ沢の登り
 水曜日、好天に恵まれ丹沢の中川川左岸にある湯ノ沢に沢歩きをしに行った。中川温泉入口でバスを降り、温泉旅館の前を通って沢沿いに車道を第一堰堤まで登った。堰堤から川原や山道を30分程歩いたところで渓流タビに履き替えた。元のところに下りてくるので登山靴はデポすることにした。次の深田堰堤のところは巻道の高度感が有ったのでロープを使った。深田堰堤の先で川原に下りてからは、いくつものナメ滝を通り、滝を眺めながら歩いた。目的地点の七ノ沢の35m滝まで変化に富んだ沢を楽しむ事ができた。一休みしてから同じところを引き返した。
 帰り道、深田堰堤の巻道を通っているときに下の川原に人が歩いているのに気が付いた。誰も登ってこないと思っていたので少しびっくりした。沢音がうるさいせいか、上で物音をたてている我々には気付かず下流の方に行ってしまった。川原に下りた時には人影は見当たらなかった。しばらく下流に歩くと靴をデポしたところに着いた。荷物は無事だった。濡れた足を拭いて登山靴に履き替えた。
 川原を下り第一堰堤の横を通って民家のところに着いた。軽のパトカーが止まっていた。何事かと思ったら、おまわりさんに「靴を履き替えて沢登りをしていたんですね」と笑顔で聞かれた。民家の人が、キノコ取りをしていたら靴だけが有り、そばに人は見当たらなかったので警察を呼んだらしかった。「お騒がせして済みません」と謝った。おまわりさんも安堵した様子だった。
 中川温泉バス停ではバスの時間までタイミング良く5分の待ち時間だった。おまわりさんが来る前にバスに乗れれば、もう一度顔を合わせてばつの悪い思いをしなくて良いと思ったが、あいにくバスが来たときにちょうど軽パトカーがやってきた。おまわりさんと会釈しあいながらバスに乗り込んだ。靴をデポするときは不審を抱かれないようすべきだったと反省した。

鉾ヶ岳に登る2016/10/31 20:53

鉾ヶ岳山頂避難小屋
 鉾ヶ岳の初日は雨だった。濡れ鼠になって着いた山頂避難小屋は、かなり汚れていた。そのまま入ったのでは靴下が泥だらけになりそうなので、まずは掃除をしてほこりを掃き出した。次に、床を拭き掃除して鳥の糞の汚れを拭き取った。何とか入れるだけの掃除が終わったところで小屋に備え付けの絨毯を敷いてようやく落ち着くことができた。小窓の扉が落ちていて穴があいていたので木片を置いてふさいだ。
 室温は3.5℃だった。腰から下は寝袋にくるまった状態で食事にした。ホットワインや手作りシチューをおいしくいただいた。夜はかさかさと音がしていたのでネズミが居たのかも知れなかった。幸い、コッヘルに残っていたご飯やビニール袋に密封されていたパンの被害は無かった。
 翌朝は1.5℃だった。暗いうちは霧だったが日が出ると晴れてきた。焼山には白く雪が積もっていた。下りの権現岳経由の道はロープがたくさん有った。長さ20mもあるものも多かった。前日が雨だったことも有り、岩場は滑りやすかった。ロープを頼りにせざるを得ない状況だった。あまりのロープの多さに握力が無くなるのではと心配するほどだった。今回は3人パーティだった、ロープの通過は一人ずつだったので余計に時間がかかった。慎重なロープの通過で、きれいな紅葉を楽しむゆとりも少なかった。結局登山口には予定よりも3時間以上遅れて着いた。
 幸い山中で会ったU氏に登山口から上越妙高駅まで車で送っていただいた。帰りの新幹線は予定通りの列車になり帰宅時間のつじつまだけは合った。感謝。