諏訪之瀬島2018/03/18 15:15

諏訪之瀬島の登り
 諏訪之瀬島(すわのせじま)の人口は18年2月末現在で68人。鹿児島との間に週に2往復の定期船がある。中央部に火山の雄岳(おだけ)があり、噴煙を上げる火口から1kmは立入禁止になっている。島には商店は無い。
 鹿児島からの定期船は諏訪之瀬島の東海岸に沿って進んで行った。白い噴煙を上げる荒々しい火口が見えた。港では我々を含め数人が下船した。60歳くらいの宿の主人が迎えに来ていた。「荷物が来ているかも知れないので少し待ってくれませんか」と言われ、船から荷物が下ろされるのを待った。前回の一往復が悪天候で欠航になったせいか荷物は多めだった。それでも10分もかからずに積み下ろしは終わった。期待に反して荷物は無かったようで、宿の主人は手ぶらのまま車に乗り込んで来た。高さ3mほどの竹藪に囲まれた道を車で5分ほど走り、集落に着いた。「これは村営住宅です」と真新しい4棟ほどの住宅を示して説明してくれた。「郵便局が4月にできるんです」と向かいにある新しい小さな建物を示して説明してくれた。
 宿に荷物を置き、御岳に向かって歩き始めた。牧場に出たところで宿の主人が車で追いついてきた。「こちらの道はあまり使われていないので車道を登った方が良い」と勧めてくれた。予定を変更し、勧められるまま車道を標高300m過ぎまで登った。登山道に入ると道は良く整備されていた。尾根に出ると溶岩の岩場になった。赤いペンキマークで道が示されていた。ソーラーパネルとアンテナの付いた地震計を過ぎると、ペンキマークも無くなり、荒々しい岩だらけの尾根になってしまった。歩きやすそうな所を選んで登った。岩の間には火山灰が詰まり、見た目よりも歩きやすかった。火口から1km手前に着くと旧火口を見下ろす位置に出た。「立入禁止」の看板が立っていた。旧火口には茶色い水がたまっていた。山頂方面には白い噴煙が反対側から立ち登っていた。
 翌朝、船の切符を買いに役場の出張所に行った。途中の郵便局でポストを見ると、まだ、手紙の挿入口がテープで封印されいた。開業に備え、集荷時間だけは出航日の午前10時であることが記載されていた。役場出張所には意外にも次々人が訪れていた。50歳くらいの女性は「請求書が来ているよ」と言われてお金を支払っていた。仕事で来ている35歳くらいの男性は郵便物を受け取っていた。

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